妄想腐女子の恋愛事情  倉橋琴音と影山海里
今の仕事と同じようなら・・
いいかもしれない

ダメ元で、連絡をしてみるか。

決意するのに数日かかったが・・
琴音は、携帯を取り出した。

しばらく呼び出し音が鳴って、
男性らしき声が、聞こえた。

「はい、景山学習塾です」

琴音は、営業用の高めの声を
出した。

「夜分に失礼いたします。
事務員募集の張り紙を見たのですが、まだ応募は可能でしょうか」

「面接をします。
履歴書を持ってきてください。」
簡潔な言葉だった。

琴音は緊張から、
口内が渇いてくるのを感じながら

「その・・いつお伺いすれば
よろしいでしょうか」

「早い方がいいのだが・・
明日の夜、11時ではどうですか?」

夜の11時?

「夜間クラスが終わるのが
10時、その後、自習室も閉めなくてはならないので」
琴音は、うなずいた。

ここは夜間開校の塾だから、
そうなのだろう。


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