魔王子さま、ご執心！① ～捨てられ少女は、極上の男に溺愛される～

そのあとも、ちょうど夏休みの期間だったから、休みの間……まともに食事もさせてもらえてなかった。

こいつそろそろ死ぬんじゃないかって、本気で思ったもん。

そして、うざい担任は解雇された。

うちの家は裕福だし、お父さんはPTAの会長で、かつ学校に寄付もしていたから、お父さんとお母さんの訴えはあっさり通ったらしい。

あとから聞いたけど、解雇されただけじゃなくて、教員免許を剥奪されたらしい。

あたしはあの女教師が嫌いだったから、清々したしいい気味だった。

鈴蘭は……それ以降、絶対に人に助けを求めないようになったし、よりあたしたちに従順になった。

あの日発狂したお母さんが、よっぽどトラウマになっているんだろう。

とにかく、鈴蘭はあたしたちに、絶対に逆らえないんだ。