魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
ルイス様の婚約者になったことは想定外だったけど……鈴蘭から奪うのはそう難しくはない。

それに、あいつのものは、あたしのもの。

今回も……絶対に、鈴蘭からルイス様を奪ってやる。







「そうか……気にしなくていい。用事があるなら済ませて来い」

「は、はい……失礼します……」



昼休みに一緒についてきて、お姉ちゃんを追い出すことに成功した。

あいつはあたしに逆らえないから、ふたりきりになるなんて余裕。



「ごめんなさい、お姉ちゃんが……」



上目遣いでルイス様を見つめて、姉想いの妹を演じる。



「お前が謝ることではない」



お姉ちゃんに惚れ込んでいると思ったけど……案外あたしの言うことを信じているらしいルイス様。



「ふたりは仲がいいのか?」



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