魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「……いや、何もない。お前みたいな心優しい人間は好ましい」



さっき鈴蘭に向けていた柔らかい笑みを浮かべたルイス様。

テレビやSNSでルイス様の顔は何度も見たけど……改めて、実物は格別だと思う。

作り物かと思うくらい、綺麗な顔。

やっぱり……極上の男だ。……あたしにふさわしい。



「憧れの白神様にそんなふうに言われたら……嬉しいです」



照れたふりをすれば、ルイス様もまんざらでもなさそうにしている。



「お前たち姉妹は似ていないが、双子か?」

「はい。二卵性の双子です。美人な姉と違って、あたしは大して可愛くもなくて……」

「そんなことはない。お前は愛嬌もあるし、すぐにいい婚約者が見つかる」

「あたしは、ルイス様が一番素敵な人だと思いますけど」



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