魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
ひとりきりで、家までの道を歩く。
ふたりで……どこに行ったんだろう……。
星蘭は……ルイス様に、何を言ったんだろう……。
ルイスさんはもう……私のこと、嫌いになってしまったかな……。
そう思うだけで、悲しくて苦しくて、涙がこぼれた。
足取りも重くて、ついに立ち止まってしまう。
ポタポタと溢れる涙が、コンクリートの地面にシミを作った。
……好き。
ルイスさんのことが……。
まだ出会ったばかりだけど、ルイスさんはもう私の世界の全部になってしまった。
誰かに、あんなに優しくしてもらったのは初めてだった。好きだと言ってもらえたのも、可愛いと言ってもらえたのも……全部全部初めて。