魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
『おい、なんでノワールの使い魔がうちのブランの棟にいるんだよ……!』



そうこうしているうちに、他のブランの生徒に見つかってしまった。


一応使い魔にも学級別カラーである紋章が尾についているから、どちらの学級の使い魔かはすぐにわかる。

ラフは逃げようとしたが、ひと足遅く捕まってしまう。



『誰の使い魔だ……ちっ、気安くブランに入ってくるな! ノワール風情が!』

『ピッ! ピイッ……!!』



ブランの低級魔族が……一体そいつを誰の使い魔だと思っている。

苛立ちが募り、舌を鳴らした。



『スパイかなんかか? にしても、ずいぶん弱そうな使い魔だな』



使い魔であるラフは、見た目はただの鳥。そのため、軽視されることがある。

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