魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
まあ、人間なら仕方ない……いや、それでもさすがに使い魔の存在くらいは知っているだろう。

変なやつだ……。

そう思うのに、目が離せない。



『そうだったのですね! 使い魔は……』



ラフが説明しようとした時、別の場所から声がした。



『は、早く逃げたほうがいいです……!』



女は自分のことのように焦って、ラフを隠すように近づいてきた。



『そうみたいですね! あの、ノワール学級はどちらですか!』

『ノワール学級?』

『僕のご主人はノワール学級なんです!』

『そのご主人さんのところに行けば、あなたの傷は治るんですか?』

『はい……! 僕のご主人は天才ですので!』

『わかりました……! ノワール学級はこっちです……!』



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