魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~

もともと、魔族は昼行性の種族がブラン、夜行性の種族がノワールと分けられている。一方で、人間の判断基準は曖昧で、バランスを見てそれぞれの学級に割り振られる。

基本的に、割り振られた学級ごとで関わり、婚約者を見つける手筈になっている。

そのため……ブランとノワールは気軽に行き来できるものではなく、別の高校同士と言っても過言ではないほど関わりが薄い。

そして、やっかいなことはまだある。竜牙が言っていた通り、俺は特にブランには行きにくい立ち場にいるからだ。



「明日、同じ時間にあの場所に行けば会えるだろ」

『ええ……! ブランに行くのですか!?』

「ダメに決まってるでしょう。ノワールの級長がブランに行けば大騒ぎになります」



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