魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
俺を利用しようとしたことを、後悔させてやる。

それに、何より星蘭は……。

“あれ”の可能性があったからな。



「そういえば……女神の生まれ変わりって、なんですか?」



星蘭の言葉に、俺は食べる手を止めた。

ナイフとフォークを置いて、星蘭を見る。



「なぜそれを知っている?」



“女神”に関することは、人間が知っている話ではないはずだ。



「今日、クラスの友達に言われたんです。あたしが生まれ変わりの最有力候補だって」



まあ……別に人間に他言禁止という決まりもないが。

女神の生まれ変わり。それは――俺が星蘭に婚約を申し込んだ、一番の理由。



「女神の生まれ変わりは……千年に一度現れると言われている」



生まれ変わり……つまり、女神そのものだ。
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