魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
もともと俺は、生まれ変わりを探し、白神家の繁栄のために婚約者に迎えろと言われていた。黒闇神家に奪われたトップの座を、取り戻すため。

俺も婚約に夢を持っていたわけではないし、本気で想える相手がこの先現れると思っていなかったから……どうせなら白神家に有益をもたらす婚約者を迎えたいと考えていた。

だが……正直、鈴蘭を一目見たとき、そんな考えは全て吹き飛んだ。

あいつが女神の生まれ変わりでなくとも、婚約したいと思った。

そんな俺の気持ちを、あいつは裏切ったがな。



「もしあたしが女神なら……嬉しいです!」



俺の腕に抱きつき、微笑んだ星蘭。



「そうだな。俺もだ」



お前が女神の生まれ変わりなら……白神族は再びトップになれるだろう。

< 169 / 324 >

この作品をシェア

pagetop