魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「顔がきついとは言われたことがあるし、そうなのかな、はは……」
「何笑ってんのよ、気持ち悪い」
笑っていないと情けない表情になってしまいそうで、いやだったから。
「いい? あたしとルイス様の邪魔したら……ただじゃおかないから」
そんなの、言われなくてももちろんわかってる。
ふたりの邪魔は絶対にしないし、幸せになってほしいと思っていた。
……早くルイスさんへの気持ちを断ち切らなきゃって、努力してる。
「何かしたら、お母さんに言いつけちゃうよ」
そのひと言は、私にとっては何より恐ろしい言葉だ。
何度も頷いて、星蘭に忠誠を誓う。
ただ……叶うなら、ひとつだけ伝えたい。
「あの……私がこんなこと言える立場じゃないってわかってるんだけど……」