魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
それに、使い魔であるラフさんを助けたからお礼をするなんて……ラフさんのこと、きっと大事にしているんだろうな。

ラフさんが大切にされていることがわかって、安心と同時に嬉しくなった。



『鈴蘭様! もしや昼食中でしたか?』

「あ、はい」

『わたしたちのことは気になさらず! ささ、食べてください!』



気にせずって……ここにいてくれるのかな……?

フードさんは、無言のまま私の隣に座った。

ラフさんはそんなフードさんの肩に乗っている。

ひとりでいるのは寂しかったから……ふたりがいてくれることを喜んでいる自分がいた。



「い、いただきます」



お昼休みの時間には限りがあるから、お言葉に甘えて早く食べてしまおう。

ふたりは、昼食は取らないのかな……?



< 186 / 324 >

この作品をシェア

pagetop