魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
誰かがそばにいてくれるだけで、こんなにも楽しいんだと知った。
お弁当を食べ終わって、そろそろ予鈴が鳴る時間。
ふたりはずっと私の隣にいてくれて、お弁当を食べながら度々質問をされてはそれに答えていた。
私も、フードさんのことが知りたい……。
だけど、顔を隠しているってことは、何か事情があるのかもしれないし……私からは何も聞かないほうがいいかな……。
「そろそろお昼休み、終わりますね……」
寂しいけど、教室に戻らなきゃ……。
「それで、礼は?」
まだそのお話は有効だったのか、話題が戻ったことに驚いた。
律儀なフードさんに、笑顔を向ける。
「もう十分です」
「ん?」
「お昼休みを一緒に過ごしてくれて、ありがとうございました」
お弁当を食べ終わって、そろそろ予鈴が鳴る時間。
ふたりはずっと私の隣にいてくれて、お弁当を食べながら度々質問をされてはそれに答えていた。
私も、フードさんのことが知りたい……。
だけど、顔を隠しているってことは、何か事情があるのかもしれないし……私からは何も聞かないほうがいいかな……。
「そろそろお昼休み、終わりますね……」
寂しいけど、教室に戻らなきゃ……。
「それで、礼は?」
まだそのお話は有効だったのか、話題が戻ったことに驚いた。
律儀なフードさんに、笑顔を向ける。
「もう十分です」
「ん?」
「お昼休みを一緒に過ごしてくれて、ありがとうございました」