魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
告白
今日は入学式だけで、授業はない。
式が終われば、教科書や必要な教材が配られて、そのまま帰宅する予定になっている。
入学式は、ホールで行われる。
クラスごとに、ホールに移動して、自分の席についた。
ここも、入学説明会の時に一度訪れたけど……高校の一室内とは思えない。国会議事堂を彷彿させる立派なホールだ。
天井には、宝石があしらわれたシャンデリアがいくつも吊り下げられている。
どこを見ても、お金がかけられている学園。
自分がここにいてもいいのかと、萎縮してしまうくらい。
それにしても……ブランとノワールは、完全に別物として扱われているのかな。
ちょうどホールの真ん中は、階段で区切られていて、それを境目にブランとノワールがきっちりと分かれて座っている。
校舎も違うって聞いたから、校内で関わることは滅多にないのかもしれない。
白と黒の制服。まるで、世界を分けられているみたいに感じた。
白の制服も洗礼されてて綺麗だけど……黒の制服も、かっこいいなぁ……。
ノワールの人たちを見て、そう思った。