魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「ん? 現状提出物点は満点だから、お前ならわかると思うが……」
「こほんっ、こほんっ……」
突然、咳き込みだした星蘭。
「星蘭ちゃん、大丈夫?」
クラスメイトたちも心配していて、私も星蘭を見つめた。
「朝から体調が悪くて……」
そうだったの……?
「まあいい、それじゃあ双葉鈴蘭、答えなさい」
答えを口にすると、先生は満足げに微笑んだ。
「正解だ。よくできたな」
席に座って、ほっと胸をなでおろす。
だけど、みんながチラチラと私を見ている気がした。
「頭はいいのかな」
「なんか偉そうだよね」
「成績だけよくても、あそこまで性格が悪かったら終わりでしょ」
……仕方ない。