魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
お願い
お昼休みを知らせるチャイムの音が、鳴り響く。
「それじゃあ、今日の授業はここまで」
先生の言葉を合図に、私はお弁当箱を持って教室を飛び出した。
『明日も来る』
あの約束の日から、1週間が経った。
あれから、フードさんは約束通り、毎日お昼休みに裏庭に来てくれた。
フードさんと過ごす時間はとても楽しくて……私にとってフードさんとの時間が毎日の楽しみになっていた。
フードさんに早く会いたくて、自然と駆け足になってしまう。
いつもフードさんが先についていて、ベンチで待ってくれていた。
今日も到着すると、ベンチで座るフードさんの姿が。
「フードさん……!」
私は笑顔でフードさんに駆け寄った。
「どうした? ずいぶん嬉しそうだな」