魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
ブランでの扱いは相変わらずだけれど、それでもフードさんとのこの時間があるから、学校も楽しいと思えた。
だから……フードさんは私にとって、救世主のような存在。
「そういえば、礼は決まったか?」
「えっ……」
いつもの質問が飛んできて、言葉を飲む。
「ごめんなさい、まだ……」
フードさんは毎日必ず、私にお礼のことを聞いてきた。
もちろん、私も考えると言った手前、悩んではいる。
だけど……ひとつだけ、恐れていた。
フードさんがここに来てくれる理由はきっと、お礼に対しての私の答えを聞く目的のため。だとしたら……私がそのお礼を告げたら、フードさんはここに来てくれなくなるかもしれない。
だから……いつまで経っても、返事をはぐらかしてしまっていた。
ダメ……だよね。
だから……フードさんは私にとって、救世主のような存在。
「そういえば、礼は決まったか?」
「えっ……」
いつもの質問が飛んできて、言葉を飲む。
「ごめんなさい、まだ……」
フードさんは毎日必ず、私にお礼のことを聞いてきた。
もちろん、私も考えると言った手前、悩んではいる。
だけど……ひとつだけ、恐れていた。
フードさんがここに来てくれる理由はきっと、お礼に対しての私の答えを聞く目的のため。だとしたら……私がそのお礼を告げたら、フードさんはここに来てくれなくなるかもしれない。
だから……いつまで経っても、返事をはぐらかしてしまっていた。
ダメ……だよね。