魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「……ねえ、それなに?」

「え?」



星蘭が、私の首のあたりをじっと見ている。



「なんか光ってない?」



服の隙間からネックレスが見えたのか、私は慌てて星蘭に背を向けた。



「な、何もないよ」

「は? なんで隠すわけ?」



星蘭が私に近づいてきて、首元を掴んだ。

そのまま勢いよく一番上のボタンを引きちぎった星蘭によって、ネックレスが露わになる。



「……は? 本気でこれ何? なんでこんな高価そうなもんつけてんの?」



どうし、よう……。

星蘭にだけは絶対にバレないようにしなきゃって思っていたのに……。



「こ、これは……」

「……ねえ、あんた男できたの?」



え?



「まさかと思うけど、黒闇神様の婚約相手ってあんたじゃないわよね……?」

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