魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「ち、違うよ……!」



勘違いをしている星蘭に、慌てて否定する。

黒闇神様と呼ばれている人のことは知らないし、会ったこともない。



「まあ、あんたが選ばれるわけないか……で? そのネックレスは?」



ネックレスの話に戻ってしまって、冷や汗が頬を伝った。

なんて説明すれば、星蘭の興味をそらせるだろう。



「これは……お、お友達から……」

「なんであたしももらったことないのに、あんたなんかが……」

「ていうか友達? それ男? あんた男といたらしいじゃない」

「せ、星蘭……?」

「ルイス様に聞かれたのよ、鈴蘭はもう新しい男ができたのかって」



それは……。



『この前見たぞ。俺に捨てられて落ち込んでいるかと思ったが……まさかもう新しい男ができたとはな』



< 299 / 324 >

この作品をシェア

pagetop