魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「そうか……なら、俺が教えよう」



白神さんはそう言ってから、その制度について説明してくれた。



「この学園では、男女の交際はすなわち婚約になる」



衝撃的な事実に、驚いて目を見開いた。

交際=婚約……?



「恋人同士は、婚約者同士という扱いになるということだ。“そのため”の学園でもあるからな」



説明をしてもらっても、全く理解ができなかった。

そのための学園? この学園は……一体、どういう学校なんだろう……?



「そして俺は制度に従って、今、君に婚約を申し込んでいるわけだが……受けてくれるか?」



再び、その場に跪いた白神さん。

……やっぱり、おかしい……。



「どうして、私に……」



この人は、同じ生き物なのかと疑うほど眉目秀麗な人。

そんな人が……どうして……。



「一目惚れした。何度でも言おう」



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