魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「ふふっ、お姉ちゃんは社交性ないから、無理かぁ」



にっこりと、満足げに微笑んだ星蘭。

その笑顔に、少し恐怖心を覚えた。

お父さんとお母さんは、無言のまま私の横を通り過ぎて荷物を置きに自分たちの部屋へ行った。



「あたしはもうほとんどのクラスメイトと喋ったよ。魔族の友達も何人もできちゃった~」



……ん?

星蘭の発言の中に、違和感を見つける。



「魔族……?」



なんだろう、それは……?

魔族って……ファンタジー小説に出てきそうな単語。



「……は?」



驚愕している星蘭を見て、ますます不思議に思った。



「お姉ちゃんってば、まさか魔族も知らないの?」



どういうこと……?

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