魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「星蘭ちゃんのお姉ちゃんって、あの子だよね?」
「星蘭ちゃんのこと、いじめてるらしいよ」
あ……そっか……。
もう、私の噂も広まっているから……こんなふうに軽蔑の眼差しで見られるのも仕方ない。
気にしないふりをして、席についた。
星蘭ももう来ていて、後ろの席で楽しそうに男の子たちと話している。
そういえば……このクラスにも、魔族の方がいるんだ……。
クラスメイトの半数は魔族の方たちなのかもしれない……。
そう思うと、ワクワクしてしまう。
本に書かれていたように、水を出したり、火を起こしたりできるのかなっ……。
って、興味本位でそんなことを思ったらダメだよね。失礼にあたるかもしれないし……。
本によると、魔族は高貴な存在だと書かれていた。