魔王子さま、ご執心！① ～捨てられ少女は、極上の男に溺愛される～

「昨日、級長自ら申し込んだんだって、本人が言ってたんだ……！」

「俺、初等部からこの学園に通ってるけど、級長が婚約者を作るのってこれが初めてじゃないか……⁉︎」

「相手は新入生らしいぞ……！」

「級長の心を射止めた相手って……一体どんな人間なんだ？」



級長の婚約者の話題で溢れかえっているのを見て、体がこわばった。

級長は、ブランとノワールひとりずつ。ここはブランの校舎だから、ここにいる生徒にとっての級長は白神さんに違いない。

本当に、白神さんのことなのだとしたら……相手の婚約者というのは、もしかして……。

……いやでも、やっぱり昨日の出来事は夢だったのかもしれない……。



「まさか、星蘭ちゃんだったりしない？」

「あ、あははっ……あたしじゃないかな……」