魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
だけど、星蘭は小学校低学年の時にはもうスマートフォンを持っていたはずだから……ずれているのは私のほうなのかもしれない。



「経済的な理由か?」

「いえ」



私の家は、裕福な家庭に入ると思う。お父さんは自営業で、お金には余裕がある。

お母さんと星蘭はふたりともブランド物が好きで、よくショッピングにも出かけている。

ただ、友人もいない私にはスマートフォンは必要ないだろうと言っていた。

確かにその通りではあると納得できたし、頼んでも買ってもらえるとは思えないから、いつか自分で働いたお金で買うつもりだ。



「連絡が取れないのは不便だな……わかった、俺がお前用に1台用意しておく」



え?



「そんな……」



用意してもらうなんて、そんなことできない。



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