魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「俺と連絡を取るために持っておけ」

「でも、そんな高価なものを私のために用意してもらうなんて……」



スマートフォンって、すごく高価なものだし……そこまでしてもらうのは申し訳ないから。



「お前は俺の婚約者だ。遠慮する必要はない」



白神さんは笑顔を浮かべて、私の頭を撫でてくれた。

優しい手つきに、心臓は何度でも高鳴る。

こんなに優しくしてもらって、いいのかな……。



「そんな不安そうな顔をするな。婚約者には甘えておけ」



罪悪感のほうが勝るけど、これ以上拒否するのも失礼になる気がした。



「ありがとうございます、白神さん……」

「ルイスと呼べ」



え、下の名前で……?

男の人を名前で呼んだことなんてないから、緊張してしまう。



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