魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
中学時代、ずっと思い描いていた私の高校生活は……推薦決定の知らせとともに夢で終わった。



「そうそう、お姉ちゃんはあたしの双子の姉妹だから選んでもらえたんだと思うわ」



星蘭の言う通り、私はついでに違いない。



「学校でどう振る舞うか、わかってる? あんたはあたしの“引き立て役”なんだから」



星蘭の言葉に、びくりと肩が跳ねた。



「うん、わかってるよ」



推薦をもらって、星蘭と同じ高校に入るのが決まった時点で……覚悟はできてる。

私も……入学の支度はほとんど整っているけど、片付けが終わったら最後にもう一度確認しなきゃ。

そう思った時、あることを思い出した。

ガラスの破片を片付け終わってから、私は恐る恐るお父さんに近づく。



「あの、お父さん……」

「……」

「あ、あの……」

「……」



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