魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
やっぱり、私みたいな人間がルイスさんの婚約者になったことに、みんなが異論を唱えているのかもしれない……。

私自身、今だに選んでもらえたことが夢みたいだから、疑問を抱かれても仕方がない。

それに、噂のことも。

ルイスさんの耳に、入ってほしくない……。

目をぎゅっとつむった時、廊下の向こうが騒がしいことに気づいた。

そっと視線を移すと、教室にルイスさんが入ってきたのが見えた。

びっくりして、目を瞬かせる。



「鈴蘭、おはよう」



もしかして……会いに、きてくれたのかな……。

わざわざ足を運んでくれたことが嬉しくて、頬が緩みそうになる。



「お、おはようございます……」



今日も、ルイスさんは眩しいくらい綺麗だった。



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