魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
ちょうど予鈴がなって、ルイスさんが私から手を離す。



「昼休みに迎えに来る。またな」



そう言い残して、教室から去っていった。


ルイスさんに触れられた箇所が、熱い。

可愛いって……そんなことを言われたのは、初めて……。

私には似つかない言葉だとわかっていても、嬉しかった。

お昼になったら、またルイスさんに会える……。

お昼ご飯を誰かと一緒に食べるなんて、小学校の給食以来だ。

すごく、楽しみ……。



「いいなぁ……」

「あの顔で、級長のこと騙したのかな……?」

「猫かぶって近づいたんじゃない?」



教室の居心地は決していいとはいえないけど、ルイスさんに会えると思ったら、それだけで頑張れる。









「鈴蘭」



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