魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
「級長に与えられた部屋だ。普通、一般生徒は立ち入れない」

「ブラン学級の級長に選ばれるなんて、白神様は凄いです……!」

「ふっ、まあな」



楽しそうに話しているふたりの姿に、不安が募っていく。

星蘭が何をするか、怖くてたまらなかった。



「失礼いたします」



部屋に、執事のような装いをした方が入ってきた。

その人が押しているワゴンには、料理が乗せられている。



「お待たせいたしました」



テーブルに運ばれた料理は、本の中でしか見たことがないような豪勢な料理だった。



「うわぁっ……美味しそう……!」



星蘭が目を輝かせていて、私もその料理を前に目を見開いた。



「食堂のメニューだが、我が校の食堂は一流のシェフが在籍している。味は保証できるぞ」



< 83 / 324 >

この作品をシェア

pagetop