二人
と言いたい所だが。
「ヴァテミア~、帰るわよ」
「え?卵は?」
リオナが家の方向に歩き出したのを、重い荷物を抱えたヴァテミアがおいかける。
「うん、今日は良いの」
「なんで?」
「あそこの店番の男キライなのよ。今日は彼が店番をしているのが見えたわ、行きたくないの」
振りかえりながら言うリオナの顔はどこか黒いオーラを纏っていた。
「なんでキライなんだ?」
「だって、会う度に口説いてくるんですもの。鬱陶しくてしかたなわ」
「ふ~ん。まぁ良いんじゃない?まだ卵はあたし」
「ジージャス卵食べられないものね」
ほのぼのとした会話を交わしながらリオナとヴァテミアは家に帰った。