二人

市場に着いて、始めに目指すのは野菜売り。


「おばさん、今日は良いの入ってますか~?」

「あっらリオナちゃん!いらっしゃい!おや?その人は旦那さんかい?」

「ふふふ、そのような所です」

「いやだわもう、ラブラブだねぇ。そんなリオナちゃんに今日はサービスしちゃうよ~」

「まぁ、ありがとうございます」


野菜売りのおばちゃんが、野菜を袋に詰めるために奥に行ったとき。
ヴァテミアは始めて口を開いた。


「今思ったけど、リオナっていつもこんな感じに買物してるの?」

「うん、そうだけど…どうして?」

「いや、別に」


ヴァテミアは市場に着たときから気になっていた。
市場にいる男達のリオナに対する目線が。

上機嫌のおばちゃんから野菜を受け取り。
リオナはその袋をヴァテミアに渡す。


「…もしかして荷物持ち係?」

「あら、今気付いたの?」


当たり前という顔をしたリオナの顔をみたヴァテミアは苦笑いを浮かべる。


次ぎに目指すは、お肉屋さん。



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