二人

肉売りの店に着くと、そこには。


「こんにちは、ジージャス」

「おぉ、リオナとヴァテミアか!いらっしゃい」


サラサラの金髪とピアスがトレードマークのジージャスがいた。
ジージャスはヴァテミアとリオナの友達で、肉屋の店主。

ジージャスに向かってヴァテミアは声を投げかける。


「お前の所為だ」

「俺がなんかしたかよ?」

「お前が家の食料食い荒らしたからだ、馬鹿ジャス」

「俺のせいかよ!?」


店の前で二人は言い荒そいを始めた。
こうなってしまっては終るまでまつしかない。

リオナが呆れて眺めていると、奥から一人の女の人が出てきた。


「リオナ~、ごめんね」


中から出て来たのはジージャスの奥さんで、リオナとヴァテミアの友達のアンナ。


「アンナの所為じゃないわ、悪いのあの二人よ」

「全くだわ、人様のお家で。まったくもぅ、まぁその分今日はお肉サービスするわね」

「ありがとうアンナ~、愛してる~」

「私も~」


そういうと、聞き捨てなら無いというようにジージャスとヴァテミアは喧嘩を止め、こちらに入ってくる。


「アンナぁ~、お前はそんな趣味だったのかぁ!?でもそんなお前をキライになったりしない!」

「リオナも!?おい、どっきりだよな!?」


そんな二人を見ると笑みが零れてしまう。
リオナとアンナは顔を見合わせ大笑いする。


「あっはは!もうジージャスなにいってんの、これは女同士の言葉の文だよ。ね、リオナ」

「そうよ、本気にしないの」


そういうと、ヴァテミアとジージャスはよかったと言わんばかりにリオナとアンナに抱きつく。


「「あんた本当に馬鹿だね」」


しばらくして、やっと落ちついた。

リオナはアンナから多めのお肉を受け取り、次ぎの店を目指す。
ヴァテミアはそれからリオナの手を握り。
何故かベッタリくっついて居る感じになってしまった。


次に目指すは卵売り。



< 9 / 11 >

この作品をシェア

pagetop