婚約破棄され辺境地へと追放された私ですが、ワケあり第二王子に溺愛される運命だったようです!
ドレスの紐部分を解き胸元を広げて見えた白い肌に、何故か俺の方が緊張した。何か武器を隠し持っていないかを確認するだけのつもりだったのに、何故かその触り心地の良さそうなきめ細やかな肌から目が離せない。
俺だって年齢なりに経験があり、この程度の事で動揺する様な可愛い性格もしていない。それなのに……
細い首筋に綺麗に浮き出た鎖骨、そして触りたくなるほどに美しい肌。まさか刺客の女相手に欲情するなんて思いたくなくて、少し乱暴に彼女の着けていシュかのミーズをたくし上げた。
あまり大きくない胸だが白い肌に映える桜色のその先に、ゴクリと唾を飲み込んだ。
――このままではヤバイ。
この女が刺客だったとすれば、理性を放り出しコトに及んだ瞬間に殺られてしまうかもしれない。そう思った俺は急いでコイツが武器を持っていないかの確認を済ませその服を元通りにした。
確認出来るところに武器らしきものはない、それどころか触れる身体はもの凄く柔らかくて暗殺者のそれとは思えない。
「何なんだ、この女は?」
そう呟いてみても当の本人は何も気付かないような顔をしてスヤスヤと眠っているようにしか見えない。俺は三度目のため息をついてシーツをその女に掛けると、その隣にゴロリと横たわった。
念のため、それに別の部屋はとても寝れる状態じゃないからな。そう自分に言い訳をして。