メルティ・ナイト
萎縮しながら、赤坂さんの隣の空席に座る。
ちなみにわたしの後ろの席は、茉央くんらしい。
なんだか騒がしい席になりそうだなあ、と、嬉しくも複雑でもありながら、おそるおそる周りを見渡す。
うっ……、めちゃめちゃ見られてる!
あたりまえに多くの視線がこちらに注がれているために、慌てて目線を下に落とした。
いたたまれなくて早く授業が始まってほしいと願うものの。
時計を見ると、校長先生に教えてもらった授業開始時間まで、あと10分弱ある。
残念ながらまだ少し時間があるらしい。
近くに茉央くんたちがいるのはとても心強いけれど、彼らのおかげで余計に注目を浴びているのは勘違いではなさそうだ。