身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む
「そんなこと言ってる私も、ママ三年目なので。まだまだなんですけどね」
「ママ三年目か。じゃあ、俺はパパ〇か月目ってことになるのか」
「そうなりますね」
そんなことを言ってクスクスと笑い合う。漣さんは「ありがとう」と微笑を浮かべた。
「詩は、俺をパパだと認めてくれた気もする。でも、月は受け止めきれていないだろうな」
「子どもたちに告白するタイミング、間違えたでしょうか……。月、眠そうにしてたときに言っちゃったなって思って」
あの感じだと、もしかしたら半分寝ていたのかもしれないなんて思うほどこてっと眠ってしまった。
でも、今日は他に話せるタイミングが見つけられなかった。
「いや、菜々恵の話してくれたタイミングは何も悪くなかった。俺がもっとふたりに何か言えてたら良かったんだ」
「難しいですよね、三歳にどう伝えたらいいのか。難しい事情を話したところで理解できないだろうから、シンプルが一番なのは確かですけど」