身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む


 詩の乗りたいと言った観覧車に乗り、その後は園内を見て歩きながら三歳児でも保護者同伴で乗れる乗り物に並んだ。

 意外に年齢や身長の制限があり、乗れるものは限られてしまって、同じものを繰り返し乗ったりして楽しんだ。


「あっ、うさっきーだ!」


 園内マップを見ながら他にメリーゴーランドやコーヒーカップのような回転式のアトラクションが乗れるとわかり、移動しているときのことだった。

 詩が何かを見つけ声を上げる。

 見つけたのは、詩の大好きなうさっきーの大きなマスコット。

 その周辺はうさっきーのイベント企画が行われていて、写真を撮れる様々なスペースやうさっきーのグッズ販売などが行われていた。


「ママ、うさっきーとしゃしんとりたいー!」

「ほんとだ、可愛いね。詩、いろんな写真が撮れるみたいだよ」

「とってとってー!」


 詩は漣さんの手を離れ、等身大うさっきーに駆け寄っていく。漣さんも私も自分のスマートフォンを取り出した。

< 191 / 246 >

この作品をシェア

pagetop