身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む
新居が決まったと漣さんが連絡をくれたとき、住まいの画像も一緒に撮影して送ってくれた。
ワクワクしながら見た画像の部屋は、どれも「えっ」と声が出てしまうもの。
新しく綺麗で部屋は広く、キッチンはアイランドキッチンタイプ。将来子どもと一緒にキッチンに立つこともできそうだと妄想が膨らんだ。
ふたりの部屋もあると知らせると、子どもたちは揃って喜んでいた。
今日からすぐに生活ができよう、住まいはインテリアコーディネーターに任せて整えてもらったと聞いている。
あの豪華な部屋がどうなっているのか、今から訪れるのが楽しみで仕方ない。
いよいよ漣さんとの東京での生活が始まろうとしている中、私には気がかりなことがひとつ残っている。
それは、漣さんのご両親のことだ。
少し前、電話で話した際に気がかりを解決したくて切り出したことがあった。
『漣さんのご両親には、私や子どもたちのこと、許してもらえるのでしょうか?』と。
そのとき、漣さんからは『問題ない』とそれしか答えをもらえなかった。
でも、ひとりで出産し、すでに子どもも三歳になっているなんて、どう思うのだろうか。