身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む


「お邪魔します」


 急に緊張してきて、漣さんの顔を見られなくなる。

 広いベッドに上がりとなりに身を寄せると、漣さんの両手に捕まった。


「あっ、漣さん……?」


 あっという間に押し倒され、端整な顔が迫る。洗いざらしの黒髪がはらりと落ちて、眉間をくすぐった。


「やっと、菜々恵を独り占めできる」


 さっきまで子どもたちに向けていた父親の優しい眼差しから一変、艶っぽく甘さを秘めた瞳が私の目の奥を覗く。

 鼓動が早鐘を打つのを感じながら、そっと迫った漣さんの胴に両手を回した。

 啄むようなキスを繰り返し、最後に深く口づける。

 いつの間にかパジャマのボタンが外されていて、中につけていたナイトブラが露わになっていた。

 口づけは顎のラインを下り、首筋、鎖骨へと落とされる。

 柔らかい唇が触れるたびに体がぴくっと跳ねるけれど、胸の膨らみにキスをされるといよいよ甘い声が漏れてしまった。

 目の前にある漣さんの髪からはシャンプーのいい香りが漂う。手に触れるとさらりと指の間を流れた。

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