身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む
「せんせ、私……おかしく、なっちゃう」
耳元で聞こえた声にぞくりとしながら、上体を上げ彼女の火照った顔を両手で包み込む。
乱れた前髪は汗で少ししっとりとしていた。
「今は、名前で呼んでほしいとさっき言っただろ?」
頬に添える俺の手に彼女の細い指が絡まる。
「漣さん……」
名前で呼ばれると自分が彼女に少し近づけたような気になって、特別な存在のような錯覚にまで陥る。
「おかしくなっても大丈夫。菜々恵のすべてを見せて」
体だけでなく、このまま彼女の気持ちも自分のものにするにはどうしたらいいのか。
甘くて柔らかい体を大事に堪能しながら、そんなことばかり考えていた。