身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む
「ここまで言って、俺の気持ちがわからない?」
私の頬を指で撫でながら、水瀬先生は優しい眼差しで見つめてくる。
規則正しく動いていた心拍が次第に速くなっていくのを感じ、瞬きを忘れて彼の目を見つめ返した。
「え、あの、それは」
「君のことが好きだ」
胸を矢で撃ち抜かれたような、まさにそんな衝撃だった。
じっと水瀬先生の顔を見つめたまま、微動だにできない。
そんな私を、答えを待つように水瀬先生もじっと見つめる。
水瀬先生が……私を?
本当に? これ、夢じゃない……?
「今度は、幻聴も聞こえたのかって……」
そう言いながらも、鼓動の高鳴りは心臓が壊れるほど激しくて、胸が苦しい。
水瀬先生は小さく息をついて笑い、私の前髪の上に口づけを落とした。