暗黒ギフト1
過去
今日は学校に行くことができそうだ。
小学校3年生がもうすぐ終わるという季節、梓は一週間ぶりに学校へ向かってい
た。
学校まで送っていくという執事の申し出を断って1人で家を出た。
毎日毎日家と病院の往復ばかりでうんざりしていたから、1人で外の空気を思いっきり吸いたかったのだ。
心配性な執事はそれでもしつこくついてきたけれど、登校班の集まりが見えてくるころにはどうにか家に戻すことができていた。
登校班はすでに7人ほど集まっていて、近づけば近づくほどに緊張が高まってきた。
学校に入学してからしばらくの間は体調もよくて、毎日この通学班で学校へ向かっていた。
けれど最近体調の悪化が著しくて、通学班で登校するのも久しぶりのことだった。
「お、おはよう」
思わず声が裏返ってしまう。
振り向いた6年生のお姉さんが優しく微笑んだ。
「梓ちゃんおはよう。今日は体調いいの?」
小学校3年生がもうすぐ終わるという季節、梓は一週間ぶりに学校へ向かってい
た。
学校まで送っていくという執事の申し出を断って1人で家を出た。
毎日毎日家と病院の往復ばかりでうんざりしていたから、1人で外の空気を思いっきり吸いたかったのだ。
心配性な執事はそれでもしつこくついてきたけれど、登校班の集まりが見えてくるころにはどうにか家に戻すことができていた。
登校班はすでに7人ほど集まっていて、近づけば近づくほどに緊張が高まってきた。
学校に入学してからしばらくの間は体調もよくて、毎日この通学班で学校へ向かっていた。
けれど最近体調の悪化が著しくて、通学班で登校するのも久しぶりのことだった。
「お、おはよう」
思わず声が裏返ってしまう。
振り向いた6年生のお姉さんが優しく微笑んだ。
「梓ちゃんおはよう。今日は体調いいの?」