暗黒ギフト1
今のところ健が言うように毎日玄関先に置かれているけれど、間隔が開くときもあるのかもしれない。


そのへんはまだよくわからないことだった。


「さっそく開けてみよう」


健に促されて海斗は箱を開けた。


中には今までと同じように手紙が1枚入っている。


海斗は少し深呼吸をしてから、手紙を開いた。


一番上に一番大きな文字で書かれている文章へ視線を向ける。


『あなたのクラスメートが万引をする』


その文字に一瞬呼吸が止まった。


万引は悪いことだということはすでにわかっていた。


人のものを盗むのは犯罪だ。


そしてそれを自分のクラスメートがするというのだ。


「万引って、まじか……」


健も少し引いているようでその表情は硬い。
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