暗黒ギフト2
白い天井に壁にベッド、そのすべてがキラキラと輝いて、ただ美しい世界が広がっているように見えた。


「あ、海斗くん?」


驚いた声がして視線を向けると、ベッドに横になっている梓の姿をようやく確認することができた。


今日の梓は薄いブルーのパジャマを着ている。


「ひ、久しぶりだね」


緊張から声が裏返ってしまいそうになる。


健はそんな海斗の後ろから病室へ入り、「よっ」と、梓に片手を上げて見せた。


そのおどけた様子に梓の緊張がほぐれていく。


「2人で来てくれるのは久しぶりだね」


梓は嬉しそうに頬を赤らめて、上半身を起こした。


といっても、ベッドの上体を起こしただけだけど。


「この部屋少し眩しすぎないか?」


「カーテン閉めてもいいよ」


健の言葉に梓が答える。


健は言われたとおりにカーテンを閉めて、少しは眩しさが軽減されたようだ。


海斗は梓のベッドの横まで移動してくると、以前よりも細くなった体を見下ろした。


胸の奥がジクジクと痛くなる。
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