暗黒ギフト2
☆☆☆

一度自宅に戻って着替えをした海斗は、健と2人で梓の病院へ来ていた。


「今日の出来事はちゃんと報告したほうがいいよな」


「そうだな」


梓に余計な心配はかけたくなかったけれど、黙っておくこともできない。


これから先予知夢を見るにしても、もしかしたらまた亮子が被害に会うかの知れないのだ。


梓の病室が見えてきたとき、そのドアが開いて黒スーツの男が出てきた。


声をかけようかと一瞬迷ったが、男が逆方向に歩いていくのを見て声をかけるのはやめておいた。


「あいつ、ちゃんと見舞いに来るようになったんだな」


健はこころなしか嬉しそうに呟く。


海斗もそれに関しては同意だった。


梓の不安そうな表情を見なくてすむのは嬉しかった。


執事が出ていってすぐにノック音が聞こえてきたため、梓はなにか忘れ物をしたのだろうと思って返事をした。


「よっ!」


しかし、入ってきたのは元気印の2人組で、つい笑顔が溢れる。


ついさっきまで体を起こしていたから、今日は横になったままで2人の話をきくことにした。
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