暗黒ギフト2
「はぁ!? 好きとか、そんなんじゃねぇし!」


慌てて怒鳴って否定してみても、脳裏に浮かんでくるのは梓の笑顔だ。


弱々しくて今にも消えてしまいそうなあの笑顔。


少しでも長く守りたいと本能的に思ってしまう。


海斗はそんな梓のことを頭の中からどうにかふりはらい、健にヘッドロックを決めた。


「変なこと言ってんじゃねぇよ!」


「痛い痛い痛い痛い!」


健がどれだけ叫んでも、ギブアップと言うまで離さなかったのだった。
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