暗黒ギフト2
「ごめん、迷惑だったよね」


頭をかいて微かに微笑む。


「いや、そうじゃなくて……」


慌てて取り繕おうとするけれど、すでに遅かった。


メガネ女子はそのまま教室を出ていってしまったのだ。


海斗は大きくため息を吐き出す。


なにやってんだ俺。


「なにやってんだよお前。女の子に八つ当たりしてもどうにもなんねぇだろ」


一部始終を見ていた健が肩を叩いてくる。


「わかってるよ」


ブスッとして返事をすると、また腕を枕にして突っ伏した。


とにかく今は睡眠だ。


もう休憩時間もわずかになって眠れそうにはないけれど。


「今日もお見舞いに行くだろ?」


健の言葉に海斗は薄めを開けた。


当然梓のことを言っているのだとすぐにわかった。
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