暗黒ギフト2
☆☆☆
「本当に行かないのか?」
放課後の教室内、何度目かの健の言葉だった。
すでに帰り支度を終えている海斗は自分の席に座ったまま動けずにいた。
「あぁ」
健から視線を外して答える。
「わかった」
健が冷たい返事を残して1人で教室を出ていく。
その後姿を見送って海斗は大きく息を吐き出した。
健は明らかに自分を非難していた。
どうしてお見舞いに言ってやらないんだと、ひどいヤツだと思ったかも知れない。
でも、だって、じゃあ、どうすればいいんだよ。
また梓のあんな姿を見て眠れなくなれっていうのか。
メガネ女子に八つ当たりをして、悲しませてもいいっていうのか。
色々な思いが浮かんでは消えていく。
「俺だってどうすりゃいいかわかんねぇんだよ」
海斗は自分の前髪をグシャグシャとかき混ぜて呟いたのだった。
「本当に行かないのか?」
放課後の教室内、何度目かの健の言葉だった。
すでに帰り支度を終えている海斗は自分の席に座ったまま動けずにいた。
「あぁ」
健から視線を外して答える。
「わかった」
健が冷たい返事を残して1人で教室を出ていく。
その後姿を見送って海斗は大きく息を吐き出した。
健は明らかに自分を非難していた。
どうしてお見舞いに言ってやらないんだと、ひどいヤツだと思ったかも知れない。
でも、だって、じゃあ、どうすればいいんだよ。
また梓のあんな姿を見て眠れなくなれっていうのか。
メガネ女子に八つ当たりをして、悲しませてもいいっていうのか。
色々な思いが浮かんでは消えていく。
「俺だってどうすりゃいいかわかんねぇんだよ」
海斗は自分の前髪をグシャグシャとかき混ぜて呟いたのだった。