暗黒ギフト2
「あぁ……」


曖昧な返事と共に上体を起こす。


少し眠っただけでも随分と頭がスッキリしていた。


きっと質の良い睡眠を取ることができたんだろう。


「ちゃんと帰って寝ないとダメだよ」


メガネ女子はそう言いながら海斗の隣に座った。


「うん」


「なに? 今日はやけに素直じゃん」


「いや、まぁ……」


海斗は気まずさを感じてポリポリと頭をかいた。


「あ、もしかして今朝のこと気にしてる?」


「あぁ。いきなり怒鳴ってごめん」


驚いて教室を出ていってしまった姿を思い出す。


この子は海斗のことを心配してくれていただけなのに、自分はあんな風に突き放してしまった。


それをちゃんと謝りたいと思っていたのだ。
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