暗黒ギフト2
それで知っていたのか。


「ちょっと嫉妬しちゃうな」


その言葉の意味を測りかねて海斗は首をかしげる。


「お前もクッキーほしかったのか?」


質問すると今度は仏頂面になって拳で軽く肩を殴られた。


「そんなわけないじゃん、もー!」


「なんだよ、痛いな」


本当にわけがわからなくて会話にならないみたいだ。


優等生と自分では頭のできが違うからだろうか。


「美味しかったの?」


「うん。まぁまぁ」


やっぱり食べたかったんじゃなのかと思いながら返事をする。


正直その後の出来事が衝撃的すぎて、クッキーの味はすっかり忘れてしまっていた。


「その中でさ……」
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