暗黒ギフト2
「え?」


もごもごと口の中だけで言われてよく聞こえなかった。


「その3人の中でさ、誰か好きな子とかいるの?」


3人の中で。


というのは事故を助けた3人組のことで間違いなさそうだ。


どうして突然そんな話になるのかわからないけれど海斗は左右に首をふる。


「いや、そんなことはないけど、なんで?」


キョトンとして聞き返すと、メガネ女子は嬉しそうに頬を緩めていた。


なにがそんなに嬉しいのかもよくわからない。


だいたい好きとかなんとかも、海斗にはよくわからなかった。


女子たちはよくそんな話で盛り上がっているらしいけれど、ゲームをしている方がよほど楽しいと思える。


「そっか。そうなんだ」


今度は頬が赤くなっている。


海斗はますます首をかしげることになった。


「好きとかいまいちわからないしな」
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